人材戦略 社内に“Z世代”の新たな風を ~コミュニケーションと育成の新ルール~ 21.12.07 「新常識!Z世代の採用戦略」、連載企画最終回となる今回のテーマは、入社後の業務・コミュニケーションで意識すべきポイントについて。Z世代の新入社員がどのような職場環境を求めているのか、これまでの記事で紹介してきた彼らの特徴や仕事への価値観と照らし合わせながらチェックしていきましょう。~実務編~仕事の意義や目的を明確に伝えるZ世代は、社会貢献への意識の高さから、自分のアクションが「どのような問題を解決するか」「どのような影響を及ぼすか」「誰を助けるか」という点に大きな関心を寄せています。仕事でも、ただ指示や命令をするだけでなく、意義や目的まで明確に伝えるようにすれば、彼らのモチベーション向上にもつながります。 また、思い描いているキャリアが明確にある場合、その仕事で身につくスキルやキャリア形成上の位置づけを示すのも効果的です。デジタルネイティブとしての強みを生かしてもらう幼い頃からデジタル機器やWebサービスに触れて育っているため、デジタル面への対応には長けています。ソフトウェア、クラウドサービス、アプリの導入など新たな仕組みづくりに彼らのアイデアを活かせれば、企業力アップにもつながります。また、あらゆるプロセスにおいて効率性を重視するのもZ世代の特徴。慣習や自己満足のためだけに従来から続けている非効率な仕事はなかなか理解されません。業務効率化を図る上でも、有用な意見は柔軟に反映させていきましょう。「主観による評価」はNG! 「客観的で明快な評価」を意識するZ世代は評価基準の透明性を重視します。「一生懸命やっていたから」など、上司の主観的な判断での評価では、彼らと信頼関係を築くことはできず、成長のためのモチベーションを引き出せなくなる可能性があります。そうならないためにも、プロセスと成果をきめ細かく「見える化」し、お互いに納得感を持って評価を決定することが重要です。「集団」でなく「個」を尊重し、育成していく「何を求められているか」を基準に自分を変えようとするのではなく、「いかに自分の個性を活かしていくか」を重視する傾向にあるZ世代。研修や実務においても、全員を同じように育成する手法には、抵抗感を感じる人も多いでしょう。「一人ひとりの個性をどうすればフルに発揮できるのか」を基本に、組織を構成・運営することがポイントとなります。~コミュニケーション編~フラットな視点でコミュニケーションをとることを意識する人種、性別、ジェンダーなど、現代社会では平等に受け入れられるべきという考え方を持っている人がZ世代には多く、社会や企業の差別や不平等に対しても非常に敏感です。また、転職や独立などの選択肢も身近なものとして捉えており、自身の価値観を認めてもらえない行為に対して退職という選択を取ることも十分に想定できます。日頃から「フラットな視点」=「対等な関係性」を意識して接するほうが円滑なやり取りにつながるでしょう。私生活に配慮し、プライバシーの保護も重視するZ世代はスマートフォンやSNSに当たり前のように親しんできた、生粋のデジタルネイティブ。便利なデジタル機器に潜むセキュリティ問題などの危険性も比較的理解しています。そのため、上の世代と比較して個人のプライバシーをより重視する傾向にあります。また、SNSで体験や私生活を共有したいと感じている一方で、「よく知っている人だけにプライベートを知ってもらいたい」という人がほとんど。どの世代にも共通してあてはまることではありますが、家族や友人関係、趣味などのプライベートには必要以上に踏み込まず接することが重要です。価値観に理解を示し、「メンター」として接する仕事上だけではなく、人間的としても信頼され、相談できる「メンター的存在」として接するのが理想的です。相手の価値観やキャパシティを理解しながら、共同作業を通じて同じゴールを目指すようなアプローチが効果的でしょう。もちろん、上司だからといって高圧的な話し方や態度はNG。一人ひとり考え方が異なり、モチベーションもさまざまなので、個別にコミュニケーションを取り、次へのステップのために成果や改善点を上げながらフィードバックしていけば、安心して能力を発揮できるでしょう。~まとめ~いかがでしたでしょうか。Z世代の新入社員とどのように関わり、関係性を築いていくべきか、ポイントはつかめましたか?目まぐるしく変化していく現代社会において、継続的に事業を成長させていくためには若手世代の力が不可欠です。彼らの価値観に寄り添いながら、「個」としてのスキルや能力を十分に発揮できるよう育成し、事業成長をリードしうる存在として活躍してもらうことを目指しましょう。<これまでの連載記事はこちらからもチェックできます!>連載1 新常識!Z世代の採用戦略連載2 SNSを活用し、Z世代の心を震わせる情報発信を!連載3 Z世代が企業選びで意識する「企業理念」を、正しく伝えよう! 関連記事 【テレワーク】社員たちのリアルな声 Vol.1 アフターコロナの突破口を想像できるか?【経済】 読まれる社内報の第一歩!なるべく多くの社員を掲載するには?【企画編】... 「残念」なDMにならないためのライティング術
「新常識!Z世代の採用戦略」、連載企画最終回となる今回のテーマは、入社後の業務・コミュニケーションで意識すべきポイントについて。
Z世代の新入社員がどのような職場環境を求めているのか、これまでの記事で紹介してきた彼らの特徴や仕事への価値観と照らし合わせながらチェックしていきましょう。
~実務編~
仕事の意義や目的を明確に伝える
Z世代は、社会貢献への意識の高さから、自分のアクションが「どのような問題を解決するか」「どのような影響を及ぼすか」「誰を助けるか」という点に大きな関心を寄せています。仕事でも、ただ指示や命令をするだけでなく、意義や目的まで明確に伝えるようにすれば、彼らのモチベーション向上にもつながります。 また、思い描いているキャリアが明確にある場合、その仕事で身につくスキルやキャリア形成上の位置づけを示すのも効果的です。
デジタルネイティブとしての強みを生かしてもらう
幼い頃からデジタル機器やWebサービスに触れて育っているため、デジタル面への対応には長けています。ソフトウェア、クラウドサービス、アプリの導入など新たな仕組みづくりに彼らのアイデアを活かせれば、企業力アップにもつながります。また、あらゆるプロセスにおいて効率性を重視するのもZ世代の特徴。慣習や自己満足のためだけに従来から続けている非効率な仕事はなかなか理解されません。業務効率化を図る上でも、有用な意見は柔軟に反映させていきましょう。
「主観による評価」はNG! 「客観的で明快な評価」を意識する
Z世代は評価基準の透明性を重視します。「一生懸命やっていたから」など、上司の主観的な判断での評価では、彼らと信頼関係を築くことはできず、成長のためのモチベーションを引き出せなくなる可能性があります。そうならないためにも、プロセスと成果をきめ細かく「見える化」し、お互いに納得感を持って評価を決定することが重要です。
「集団」でなく「個」を尊重し、育成していく
「何を求められているか」を基準に自分を変えようとするのではなく、「いかに自分の個性を活かしていくか」を重視する傾向にあるZ世代。研修や実務においても、全員を同じように育成する手法には、抵抗感を感じる人も多いでしょう。「一人ひとりの個性をどうすればフルに発揮できるのか」を基本に、組織を構成・運営することがポイントとなります。
~コミュニケーション編~
フラットな視点でコミュニケーションをとることを意識する
人種、性別、ジェンダーなど、現代社会では平等に受け入れられるべきという考え方を持っている人がZ世代には多く、社会や企業の差別や不平等に対しても非常に敏感です。また、転職や独立などの選択肢も身近なものとして捉えており、自身の価値観を認めてもらえない行為に対して退職という選択を取ることも十分に想定できます。日頃から「フラットな視点」=「対等な関係性」を意識して接するほうが円滑なやり取りにつながるでしょう。
私生活に配慮し、プライバシーの保護も重視する
Z世代はスマートフォンやSNSに当たり前のように親しんできた、生粋のデジタルネイティブ。便利なデジタル機器に潜むセキュリティ問題などの危険性も比較的理解しています。そのため、上の世代と比較して個人のプライバシーをより重視する傾向にあります。また、SNSで体験や私生活を共有したいと感じている一方で、「よく知っている人だけにプライベートを知ってもらいたい」という人がほとんど。どの世代にも共通してあてはまることではありますが、家族や友人関係、趣味などのプライベートには必要以上に踏み込まず接することが重要です。
価値観に理解を示し、「メンター」として接する
仕事上だけではなく、人間的としても信頼され、相談できる「メンター的存在」として接するのが理想的です。相手の価値観やキャパシティを理解しながら、共同作業を通じて同じゴールを目指すようなアプローチが効果的でしょう。もちろん、上司だからといって高圧的な話し方や態度はNG。一人ひとり考え方が異なり、モチベーションもさまざまなので、個別にコミュニケーションを取り、次へのステップのために成果や改善点を上げながらフィードバックしていけば、安心して能力を発揮できるでしょう。
~まとめ~
いかがでしたでしょうか。
Z世代の新入社員とどのように関わり、関係性を築いていくべきか、ポイントはつかめましたか?目まぐるしく変化していく現代社会において、継続的に事業を成長させていくためには若手世代の力が不可欠です。彼らの価値観に寄り添いながら、「個」としてのスキルや能力を十分に発揮できるよう育成し、事業成長をリードしうる存在として活躍してもらうことを目指しましょう。
<これまでの連載記事はこちらからもチェックできます!>
連載1 新常識!Z世代の採用戦略
連載2 SNSを活用し、Z世代の心を震わせる情報発信を!
連載3 Z世代が企業選びで意識する「企業理念」を、正しく伝えよう!