販売促進人材戦略広報PRIR/CSR企業経営プランニング広告業界 情報発信が、会社を変える!広告・広報における制作物で知っておきたいこと 15.10.21 企業が誰かに何かを伝えたい時、何らかの媒体を通じて情報を発信することになります。直接会って伝える場合を除けば、その方法は大きく3つ。(1)印刷物(2)Webの2大媒体に加え、最近では動画や音声などの(3)リッチコンテンツといわれる方法を活用する企業も増えています。今回はこれらのメリットとデメリット、表現方法について知っておくべきことをお伝えします。印刷物とWebはどちらが有効なのか? 企業の広告宣伝や広報活動において、印刷物を使う方がいいのか、Webで伝える方がいいのか。これは非常に難しい問題です。Webはタイムリーに情報発信ができ、しかも修正や改善も容易。そして比較的コストが安価だという優位性があります。一方、印刷物はすべてのデータが揃わないと完成できないため、制作に時間がかかります。物理的なコストがかかるというデメリットもあります。ただし、配布や郵送により積極的に情報を伝達できる印刷物に比べ、Webは訪問してもらう必要があります。また、ユーザビリティが悪い、あるいはコンテンツがつまらないと直帰率が高くなり、必ずしも閲覧してほしいページに誘導できないという欠点もあります。そのため、印刷物はPUSH型の媒体、WebはPULL型の媒体ともいえます。印刷物とWebのどちらが有効かというのは、読者のニーズが「顕在化」しているかどうかがポイントです。読者のニーズが「顕在化」していて、情報を得る必要性・即時性が高い場合はWebが効果的。逆に潜在ニーズを掘り起こしたい場合には、印刷物による積極的な情報提供が求められます。また、意外と知られていないのが情報の「価値」の感じ方。まったく同じ情報でも印刷物とWeb(PDFデータを含む)を比較すると、満足度は前者の方がより高く情報の「価値」を感じます。つまり出来栄えの良い印刷物なら手元に置いておく期間が長くなり、愛着や口コミにもつながりやすいのです。映像などリッチコンテンツの活用法印刷物・Webサイト以外にも、昨今では映像などのリッチコンテンツが花盛りです。専門的な映像編集ソフトでなくとも、デジカメの動画撮影機能やパワーポイントを使えば、簡単に動画が撮影・編集できるようになりました。タブレット端末上で商品やサービスをプレゼンテーションする、展示会やセミナー会場でPRする、投資家に分かりやすくビジネスモデルを伝えるなど、上手く活用すれば非常に効果的です。ただし映像にはデメリットもあります。それは、静止画と異なり、ごまかしがきかないこと。つまりクオリティが高くなければ、逆効果となってしまいます。そのため映像などリッチコンテンツの制作は内製ではなく、クリエイティブに強い制作会社に依頼することを推奨します。読者の属性や理解度により、表現手法は異なるまったく同じ情報を発信するのでも、高齢の個人投資家を対象とした「IR情報」と、大学生など若者を対象とした「リクルート情報」では、表現を変えるべきです。あるいは「販売促進」においても、専門知識を持つ担当者を対象としたものか、専門知識の少ない役員など決裁者を対象としたものかで、掲載すべきコンテンツや表現方法は異なるはずです。後者が対象となる場合、専門用語は使わない、導入メリットを強く訴求するなどの工夫が大切です。つまり対象読者の年齢・性別・性格などの属性、内容の理解度によって、デザインや伝え方を変えるということです。また分かりやすく伝えるには、ビジュアルも大きな要素となります。特にB to Bの場合には目に見えないサービスを扱う企業が多いため、イラストレーションを用いる、導入事例や実績数などで具体的に表現するなど、見せ方には特に配慮したい。最後に、印刷物とWebの整合性がとれていない企業の問題点を挙げておきたいと思います。例えば展示会やDM、口コミ・紹介などをきっかけに、初めて商品・サービスを知ったお客様がいると仮定します。彼らがほぼ間違いなく、Webサイトに訪問するでしょう。これは、「商品・サービスの品質はどうか」「信頼できる取引先か」などの情報を収集し検討するためです。ここでは、ブランディングされているか、訪問者の求める情報が掲載されているかなど、お客様視点で考える必要があります。特にWebサイトは企業にとって、あらゆるステークホルダの情報収集の入口。決してコンテンツやユーザビリティに手を抜いてはいけません。印刷物、Web、映像─。情報発信の成功には、的確な媒体を選び、読者の満足を得るためのコンテンツとたしかな表現手法が不可欠なのです。 Point ●印刷物とWebのどちらが有効かは、読者ニーズが顕在化しているかどうかで決まる●映像などリッチコンテンツはクリエイティブに強い制作会社に依頼する●読者の属性・理解度により、コンテンツや表現手法は異なる 関連記事 売れるお店、売れないお店。セグメント・ニッチ戦略で顧客を選ぶ勇気を!... 「売れる!文章術(セールスコピーライティング)」で広告宣伝力を向上①... 【第1回】人をたくさん載せるにはどうしたらいいの?【社内報の企画相談... 記念誌制作に役立つ6つのアイデア ~企画のヒント~
企業が誰かに何かを伝えたい時、何らかの媒体を通じて情報を発信することになります。
直接会って伝える場合を除けば、その方法は大きく3つ。
(1)印刷物(2)Webの2大媒体に加え、最近では動画や音声などの(3)リッチコンテンツといわれる方法を活用する企業も増えています。
今回はこれらのメリットとデメリット、表現方法について知っておくべきことをお伝えします。
印刷物とWebはどちらが有効なのか?
企業の広告宣伝や広報活動において、印刷物を使う方がいいのか、Webで伝える方がいいのか。これは非常に難しい問題です。
Webはタイムリーに情報発信ができ、しかも修正や改善も容易。
そして比較的コストが安価だという優位性があります。
一方、印刷物はすべてのデータが揃わないと完成できないため、制作に時間がかかります。物理的なコストがかかるというデメリットもあります。
ただし、配布や郵送により積極的に情報を伝達できる印刷物に比べ、Webは訪問してもらう必要があります。
また、ユーザビリティが悪い、あるいはコンテンツがつまらないと直帰率が高くなり、必ずしも閲覧してほしいページに誘導できないという欠点もあります。
そのため、印刷物はPUSH型の媒体、WebはPULL型の媒体ともいえます。
印刷物とWebのどちらが有効かというのは、読者のニーズが「顕在化」しているかどうかがポイントです。
読者のニーズが「顕在化」していて、情報を得る必要性・即時性が高い場合はWebが効果的。
逆に潜在ニーズを掘り起こしたい場合には、印刷物による積極的な情報提供が求められます。
また、意外と知られていないのが情報の「価値」の感じ方。
まったく同じ情報でも印刷物とWeb(PDFデータを含む)を比較すると、満足度は前者の方がより高く情報の「価値」を感じます。
つまり出来栄えの良い印刷物なら手元に置いておく期間が長くなり、愛着や口コミにもつながりやすいのです。
映像などリッチコンテンツの活用法
印刷物・Webサイト以外にも、昨今では映像などのリッチコンテンツが花盛りです。
専門的な映像編集ソフトでなくとも、デジカメの動画撮影機能やパワーポイントを使えば、簡単に動画が撮影・編集できるようになりました。
タブレット端末上で商品やサービスをプレゼンテーションする、展示会やセミナー会場でPRする、投資家に分かりやすくビジネスモデルを伝えるなど、上手く活用すれば非常に効果的です。
ただし映像にはデメリットもあります。
それは、静止画と異なり、ごまかしがきかないこと。
つまりクオリティが高くなければ、逆効果となってしまいます。
そのため映像などリッチコンテンツの制作は内製ではなく、クリエイティブに強い制作会社に依頼することを推奨します。
読者の属性や理解度により、表現手法は異なる
まったく同じ情報を発信するのでも、高齢の個人投資家を対象とした「IR情報」と、大学生など若者を対象とした「リクルート情報」では、表現を変えるべきです。
あるいは「販売促進」においても、専門知識を持つ担当者を対象としたものか、専門知識の少ない役員など決裁者を対象としたものかで、掲載すべきコンテンツや表現方法は異なるはずです。
後者が対象となる場合、専門用語は使わない、導入メリットを強く訴求するなどの工夫が大切です。
つまり対象読者の年齢・性別・性格などの属性、内容の理解度によって、デザインや伝え方を変えるということです。
また分かりやすく伝えるには、ビジュアルも大きな要素となります。
特にB to Bの場合には目に見えないサービスを扱う企業が多いため、イラストレーションを用いる、導入事例や実績数などで具体的に表現するなど、見せ方には特に配慮したい。
最後に、印刷物とWebの整合性がとれていない企業の問題点を挙げておきたいと思います。
例えば展示会やDM、口コミ・紹介などをきっかけに、初めて商品・サービスを知ったお客様がいると仮定します。
彼らがほぼ間違いなく、Webサイトに訪問するでしょう。
これは、「商品・サービスの品質はどうか」「信頼できる取引先か」などの情報を収集し検討するためです。
ここでは、ブランディングされているか、訪問者の求める情報が掲載されているかなど、お客様視点で考える必要があります。
特にWebサイトは企業にとって、あらゆるステークホルダの情報収集の入口。
決してコンテンツやユーザビリティに手を抜いてはいけません。
印刷物、Web、映像─。
情報発信の成功には、的確な媒体を選び、読者の満足を得るためのコンテンツとたしかな表現手法が不可欠なのです。