アドバンド株式会社

企業再生の “切り札” 生まれ変わるためのインナーブランディング【実践編】

18.05.04
企業再生の “切り札” 生まれ変わるためのインナーブランディング【実践編】

インナーブランディングを実践するための手順とは?


次はいよいよ、実践するための手順をお伝えしよう。
ここでは、下準備として方向性を定める「Part 1」と、
実際に社内でブランディングを実行するための「Part 2」に分けて見ていく。

Part 1 「自社らしさ」を探し方向性を決める

① さまざまな角度から会社を見つめ自社の強みを見つける
まず、他社に負けない自社の強みを考える。展開している商品・サービスに
関することだけでなく、会社が持つ歴史や社風など、さまざまな角度から強みを
洗い出そう。

② 強みをさらに掘り下げて自社の独自性を発見する
1で挙げた強みが生まれた背景を掘り下げたり、企業理念について見直すと、
アイデンティティが見えてくる。
社員に共通している性格なども、自社ならではの特徴となる。

③ 自社らしさに基づいて目指したい姿を定める
2で挙げた独自性を踏まえ、未来のあるべき姿を考えよう。
社会に提供すべき価値や、社員が仕事に取り組むにあたっての姿勢など、
今後に向けて方向性を決定する。

④ ブランディングを象徴するビジョンやキャッチフレーズを決める
3で決めた方向性を全社で共有するため、簡単な言葉でビジョンとしてまとめよう。
また、旗印となる、具体的かつ簡潔なキャッチフレーズを作成するのも良い方法だ。


Part 2 社員全体に周知し、行動の変化を促す 

① ビジョンを公に発表し、社員全体に向けた周知を行う
決定したビジョンやキャッチフレーズを、まずは社員に認知してもらうことから始める。
内容をクレドカードやブランドブックにまとめ、配布するのも良いだろう。

② 社内セミナーなどを開催し、社員のビジョンへの理解を深める
クレドカードやブランドブックをただ配っただけでは、
真意まで把握してもらうことは難しい。
セミナーや朝礼を活用し、ビジョンの意味を根気強く伝え、理解を促そう。

③ 動機付けとなる施策を展開し、社員のモチベーションを生み出す
意味は理解しても、実際の仕事となかなか結び付かないこともある。
ビジョンをもとに行動した人を表彰するなど、社員が楽しさを見出せるような
動機付けが大切だ。

④ 確かな手ごたえが感じられるまで、長期間かけて地道に取り組む
動機があれば、社員は自然と行動するようになる。
最初は小さく目立たない変化かもしれないが、少しずつ積み重ねることで、
次第に手ごたえを感じられるだろう。

ケーススタディ ~ 日本コカ・コーラ株式会社編 ~

日本コカ・コーラ株式会社の施策に「こころざし読本」がある。
これは、6つの行動指針を1冊にまとめて社員に配布されたもの。
しかし、ただ配るだけでは読んでもらえない可能性が懸念された。
そこで、表紙に社員それぞれの名前を刻印し、「これを読んであなたならどうしますか?」
というメッセージを込めたのだ。すると社員からは大好評。見事に社内に浸透したという。

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