販売促進人材戦略 中小企業が初めてインナーブランディングを行って感じたこと ①取り組みのきっかけ 21.07.09 2021年5月に創立15周年を迎えるアドバンドは、従業員20名弱の中小企業です。メンバーが徐々に増え、会社が次の成長フェーズに差しかかることを想定して、昨年から経営理念の見直しに取り組んできました。会社の柱となるミッション、さらに5つのバリューと20の行動指針を策定。中小企業としては大きな投資ですが、社内外の求心力が高まり、「一枚岩」の経営に向けた自信ができたのは大きな収穫となりました。ここでは、企業活動におけるインナーブランディングの役割を整理していきます。CI構築をする前にビジネスモデルを再検討する社会における企業の在り方を追求する「理念経営」に注目が集まるなか、CI(コーポレート・アイデンティティ)を中心としたインナーブランディングは、一種の流行とも言えます。なかでも、社名やロゴを刷新するVI(ビジュアル・アイデンティティ)は影響も大きいし、経営層をも巻き込むプロジェクトとなるため、担当者が大きな達成感を得られることは想像に難くありません。ただし、これは正常な企業の場合に限ります。例えば、沈滞した会社が現状を打開しようと、インナーブランディングに取り組んでも従業員たちは白けるだけです。企業はクラブ・サークル活動とはちがいます。いくら立派な理念やミッションがあったとしても、ビジネスモデルが欠陥だらけでは持続できないからです。インナーブランディングで社内のベクトルを統一する弱者と強者の戦略で有名な「ランチェスターの法則」にくわしい竹田陽一氏によれば、オペレーションズ・リサーチの手法で、最適な経営資源の投下率がわかるそうです。結論から言うと、その順序と配分は、「営業」53%、「商品」27%、「組織」13%、「財務」7%。つまり、売上に直結する外向きの活動に80%、社内の間接的な活動に20%となります。当然といえば当然ですが、いいお客様を見つけて、いい製品やサービスを提供することに最大限の力を注ぐのが大前提。これらを補完する活動として、人材の採用や育成、さらにインナーブランディングなどの組織づくりが重要というわけです。車でいうと、マーケティングやイノベーションがエンジンで、インナーブランディングはカーナビ。最速の車でも、寄り道すれば到着が遅くなります。逆に、そこそこの車でも、最短ルートがわかればゴールに早くたどり着けるというわけです。コロナ禍で従業員同士のコミュニケーションが希薄な昨今、社内のベクトルを統一するインナーブランディングは、メンバーの心に灯をともすきっかけになります。組織が「ワンチーム」となり、一気に成長が加速するなら、費用対効果の高い投資だといえるかも知れません。まとめ初めて実施したアドバンドのインナーブランディングは、果たして上手くいったのでしょうか。どんな風に進めていったのか。実際にプロジェクトに関わったメンバーに話を聞きました。中小企業が初めてインナーブランディングを行って感じたこと ②社員座談会/前編「課題と成果」に続きます! 関連記事 BtoB企業の広報リニューアルで発注先を選ぶ3つのポイントとは ぐっと良くなる!デザインのコツ「フォント」編 「会社案内」と使い分ける!新卒採用活動の重要アイテム「リクルート案内... Photoshopの回転を使いこなそう!
2021年5月に創立15周年を迎えるアドバンドは、従業員20名弱の中小企業です。
メンバーが徐々に増え、会社が次の成長フェーズに差しかかることを想定して、昨年から経営理念の見直しに取り組んできました。会社の柱となるミッション、さらに5つのバリューと20の行動指針を策定。中小企業としては大きな投資ですが、社内外の求心力が高まり、「一枚岩」の経営に向けた自信ができたのは大きな収穫となりました。
ここでは、企業活動におけるインナーブランディングの役割を整理していきます。
CI構築をする前にビジネスモデルを再検討する
社会における企業の在り方を追求する「理念経営」に注目が集まるなか、CI(コーポレート・アイデンティティ)を中心としたインナーブランディングは、一種の流行とも言えます。なかでも、社名やロゴを刷新するVI(ビジュアル・アイデンティティ)は影響も大きいし、経営層をも巻き込むプロジェクトとなるため、担当者が大きな達成感を得られることは想像に難くありません。
ただし、これは正常な企業の場合に限ります。例えば、沈滞した会社が現状を打開しようと、インナーブランディングに取り組んでも従業員たちは白けるだけです。企業はクラブ・サークル活動とはちがいます。いくら立派な理念やミッションがあったとしても、ビジネスモデルが欠陥だらけでは持続できないからです。
インナーブランディングで社内のベクトルを統一する
弱者と強者の戦略で有名な「ランチェスターの法則」にくわしい竹田陽一氏によれば、オペレーションズ・リサーチの手法で、最適な経営資源の投下率がわかるそうです。
結論から言うと、その順序と配分は、「営業」53%、「商品」27%、「組織」13%、「財務」7%。つまり、売上に直結する外向きの活動に80%、社内の間接的な活動に20%となります。当然といえば当然ですが、いいお客様を見つけて、いい製品やサービスを提供することに最大限の力を注ぐのが大前提。これらを補完する活動として、人材の採用や育成、さらにインナーブランディングなどの組織づくりが重要というわけです。車でいうと、マーケティングやイノベーションがエンジンで、インナーブランディングはカーナビ。最速の車でも、寄り道すれば到着が遅くなります。
逆に、そこそこの車でも、最短ルートがわかればゴールに早くたどり着けるというわけです。
コロナ禍で従業員同士のコミュニケーションが希薄な昨今、社内のベクトルを統一するインナーブランディングは、メンバーの心に灯をともすきっかけになります。組織が「ワンチーム」となり、一気に成長が加速するなら、費用対効果の高い投資だといえるかも知れません。
まとめ
初めて実施したアドバンドのインナーブランディングは、果たして上手くいったのでしょうか。どんな風に進めていったのか。実際にプロジェクトに関わったメンバーに話を聞きました。
中小企業が初めてインナーブランディングを行って感じたこと ②社員座談会/前編「課題と成果」に続きます!