リクルート案内人材戦略広報PRプランニング 大学生×人事のホンネとギャップ ~採用広告づくり5つのポイント~ 15.10.21 リクナビやマイナビなど就活サイト、各企業独自の採用Webサイト、そして会社説明会や合同企業説明会などで配布するリクルート案内パンフレット。また最近ではモバイル動画やSNSなど、さまざまなメディアを活用して、独自の採用広告を作る企業が増えています。ところが、問題なのはその中身。20代前半の大学生の気持ちをつかむ採用広告づくりには、いくつかのコツがあります。意外にも見落としがちな採用広告の“落とし穴”について、お伝えしようと思います。採用広告づくりではそれぞれの「目的」を明確に![就活サイト] 目的は「認知」。まずはエントリーさせること。リクナビやマイナビなど就活サイトは定型デザインのため、差別化は非常に困難です。そこで、エントリーしてもらうことを目的とします。原稿と写真で構成されるため、それぞれクオリティを高めることが重要です。原稿に関しては、情報量が少なすぎるのは問題。エントリーすべきかの判断ができないからです。企業の強みや特長、入社後にどんな仕事ができるのかなど、できるだけポイントを絞って分かりやすく掲載します。また写真に関しても妥協は禁物です。人物や職場など、制作会社のカメラマンに依頼してクオリティの高いものを撮影してもらいましょう。就活サイトは定型であるがゆえに、写真の見映えは非常に重要な意味を持ちます。[企業の採用ページ] 将来が描ける夢のあるデザインに。ベンチャー・老舗企業、業種・業態に関わらず、ひと言でいえば「かっこいい」Webサイトにしましょう。大学生にとって新卒での企業選びは、未来を買うようなもの。会社の入口ともいえるWebサイトは、第一印象を決める重要な試金石です。また、実はブログなどSNSは運営が難しいメディアです。更新頻度を高める必要がある上、下手な記事しかアップされないと逆効果。それなりのスキルが必要だと覚悟する必要があります。なお、大学生がターゲットだということを考慮すれば、スマホ版のWebサイトがあるとベター。接点を増やす意味でも効果が見込めます。[リクルート案内] 説明会参加者の満足度を向上させる。数多くの会社説明会や企業セミナーに参加する大学生にとって、そこで配布されるパンフレットが貧弱だと、とても残念な印象となります。そこで、大学生向けのリクルート案内パンフレットがあると効果的。上手にブランディングできれば、たとえ認知度の少ない企業や中小企業であっても、他社との差別化につながり記憶にも残ります。このリクルート案内は他にも、合同説明会で配布、大学のゼミや就職課に送付するなど、能動的なリクルート活動を可能にするというメリットもあります。[映 像] 20代前半のターゲットに合う効果的な手法。会社説明会で映像を使うのは、効果的な手法として広がっています。また編集した映像をモバイルで観られるようにすれば、訴求力のあるWebサイトとなります。ただし映像には課題もあります。感動を与えられるクオリティがあれば効果的ですが、内容や見せ方に魅力がないと逆効果になるからです。あえて現場や社員の声を映像で伝えない─その方が良い場合もあるので十分な検討が必要です。[予算の配分] 費用対効果の高い採用広告に集中投資。数多くの企業がブースを並べる合同説明会や企業セミナー。たしかに大学生のリストは取れるものの、その費用対効果には多くの疑問があります。どうせ百万円単位の予算をかけるなら、自社の採用Webサイトやリクルート案内に投資する方がベター。自社へ本当に興味のある大学生に対して、確実にブランドや企業価値を伝えることができるからです。売り手市場の今こそ、改めて採用広告予算の費用対効果をしっかりと検討すべきだと思います。採用広告のコンテンツと費用対効果これまで、一般的に考えられてきた採用広告のコンテンツには、以下のようなものがあります。 入社後の仕事内容 キャリアパス ビジネスモデル 業務フロー 先輩社員の声 社風や経営理念 特長や強み 今後のビジョン 社長メッセージ 会社概要たしかにこれらは、大学生にとって知りたい情報ではあるはずです。しかし昨今、インターネットの普及により、仕事の現実を知ることは比較的容易になりました。一方、Webでは知ることのできない情報、つまり製品やサービスにまつわる開発ストーリー、創業時の苦労話など、裏にある物語には大きな価値があります。これらを中心に、企業の「コンセプトブック」として構成し、ブランディングにつなげるという手法は、決して簡単ではありませんが非常に効果的です。ここでは力のある制作会社への依頼が前提となりますが、たしかな差別化が期待できます。自社の採用Webサイトでは社員の声など生の情報を掲載し、リクルート案内パンフレットではブランディングを行う。これら両面のアプローチで、採用広告の費用対効果をアップすることができます。 Point リクルート活動における制作物のポイント●ターゲットは大学生。20代前半の若者の共感を得る採用広告を心がける。●映像やSNSなどのメディアを検討し、企業文化に合った手法を検討する。●費用対効果の高い「採用Webサイト」と「リクルート案内」に集中投資する。 関連記事 ~すでにそこにある未来~ 大転換期の広告手法 【第Ⅲ部 広告・広報の... Webの壁[マーケティングで売上アップ/その③]コンテンツマーケティ... コーポレートサイトの「ダメ」が分かる 役立ちチェックリスト 急成長するWebでコストをかけずに生き残るには!?
リクナビやマイナビなど就活サイト、各企業独自の採用Webサイト、そして会社説明会や合同企業説明会などで配布するリクルート案内パンフレット。
また最近ではモバイル動画やSNSなど、さまざまなメディアを活用して、独自の採用広告を作る企業が増えています。
ところが、問題なのはその中身。
20代前半の大学生の気持ちをつかむ採用広告づくりには、いくつかのコツがあります。
意外にも見落としがちな採用広告の“落とし穴”について、お伝えしようと思います。
採用広告づくりではそれぞれの「目的」を明確に!
[就活サイト] 目的は「認知」。まずはエントリーさせること。
リクナビやマイナビなど就活サイトは定型デザインのため、差別化は非常に困難です。
そこで、エントリーしてもらうことを目的とします。
原稿と写真で構成されるため、それぞれクオリティを高めることが重要です。
原稿に関しては、情報量が少なすぎるのは問題。
エントリーすべきかの判断ができないからです。
企業の強みや特長、入社後にどんな仕事ができるのかなど、できるだけポイントを絞って分かりやすく掲載します。
また写真に関しても妥協は禁物です。
人物や職場など、制作会社のカメラマンに依頼してクオリティの高いものを撮影してもらいましょう。
就活サイトは定型であるがゆえに、写真の見映えは非常に重要な意味を持ちます。
[企業の採用ページ] 将来が描ける夢のあるデザインに。
ベンチャー・老舗企業、業種・業態に関わらず、ひと言でいえば「かっこいい」Webサイトにしましょう。
大学生にとって新卒での企業選びは、未来を買うようなもの。
会社の入口ともいえるWebサイトは、第一印象を決める重要な試金石です。
また、実はブログなどSNSは運営が難しいメディアです。
更新頻度を高める必要がある上、下手な記事しかアップされないと逆効果。
それなりのスキルが必要だと覚悟する必要があります。
なお、大学生がターゲットだということを考慮すれば、スマホ版のWebサイトがあるとベター。
接点を増やす意味でも効果が見込めます。
[リクルート案内] 説明会参加者の満足度を向上させる。
数多くの会社説明会や企業セミナーに参加する大学生にとって、そこで配布されるパンフレットが貧弱だと、とても残念な印象となります。
そこで、大学生向けのリクルート案内パンフレットがあると効果的。
上手にブランディングできれば、たとえ認知度の少ない企業や中小企業であっても、他社との差別化につながり記憶にも残ります。
このリクルート案内は他にも、合同説明会で配布、大学のゼミや就職課に送付するなど、能動的なリクルート活動を可能にするというメリットもあります。
[映 像] 20代前半のターゲットに合う効果的な手法。
会社説明会で映像を使うのは、効果的な手法として広がっています。
また編集した映像をモバイルで観られるようにすれば、訴求力のあるWebサイトとなります。
ただし映像には課題もあります。
感動を与えられるクオリティがあれば効果的ですが、内容や見せ方に魅力がないと逆効果になるからです。
あえて現場や社員の声を映像で伝えない─
その方が良い場合もあるので十分な検討が必要です。
[予算の配分] 費用対効果の高い採用広告に集中投資。
数多くの企業がブースを並べる合同説明会や企業セミナー。
たしかに大学生のリストは取れるものの、その費用対効果には多くの疑問があります。
どうせ百万円単位の予算をかけるなら、自社の採用Webサイトやリクルート案内に投資する方がベター。
自社へ本当に興味のある大学生に対して、確実にブランドや企業価値を伝えることができるからです。
売り手市場の今こそ、改めて採用広告予算の費用対効果をしっかりと検討すべきだと思います。
採用広告のコンテンツと費用対効果
これまで、一般的に考えられてきた採用広告のコンテンツには、以下のようなものがあります。
入社後の仕事内容
キャリアパス
ビジネスモデル
業務フロー
先輩社員の声
社風や経営理念
特長や強み
今後のビジョン
社長メッセージ
会社概要
たしかにこれらは、大学生にとって知りたい情報ではあるはずです。
しかし昨今、インターネットの普及により、仕事の現実を知ることは比較的容易になりました。
一方、Webでは知ることのできない情報、つまり製品やサービスにまつわる開発ストーリー、創業時の苦労話など、裏にある物語には大きな価値があります。
これらを中心に、企業の「コンセプトブック」として構成し、ブランディングにつなげるという手法は、決して簡単ではありませんが非常に効果的です。
ここでは力のある制作会社への依頼が前提となりますが、たしかな差別化が期待できます。
自社の採用Webサイトでは社員の声など生の情報を掲載し、リクルート案内パンフレットではブランディングを行う。
これら両面のアプローチで、採用広告の費用対効果をアップすることができます。