アドバンド株式会社

新人デザイナーのルーキー君と学ぶ!おろおろしない制作物のスケジュール術

15.10.21
新人デザイナーのルーキー君と学ぶ!おろおろしない制作物のスケジュール術

手間と費用をかけて制作するパンフレットやWebサイト。
せっかく作るならクオリティの高い作品に仕上げたいものです。

しかし、「デザイナーとして、納得できるまで!」と言っても、決められた納期を遵守することはビジネスパーソンとして当然のこと。


「じっくり内容を検討できない」「スケジュールに余裕がない」などの事態が起こらないような工程管理とはどんなものでしょうか。

新人デザイナーのルーキー君が先輩のベテラン課長に質問する形式で、スケジュール作りのポイントについてお話しします。


取材・撮影、素材提供の依頼は前倒しで!

ルーキー 納品までだいぶ時間があるから、スケジュール作成は後回しでいいですよね?

ベテラン おいおい…。今回の仕事はページ数も多いから、できるだけ早く計画に着手すべきだね。特に取材・撮影が発生する場合は注意が必要なんだ。なぜなら相手の都合もあるから。担当者さんが早めに段取りをしておけるように、スケジュールは早め早めが基本だよ。
他部署の方々に、テキストや写真など素材の提供を依頼することも多いから、事前にどんな材料が必要かを担当者さんと打ち合わせておかないとね。

ルーキー なるほど!前倒しで計画すれば、余裕を持って対応できるわけですね。


担当者が校正する時間はゆったりと!

ルーキー カンプ(出力見本)の提出から戻しまでは、3日くらいでいいですか?

ベテラン ちょっと待った!今回の仕事は24ページと多く、しかも社長を含めいろんな部署の責任者の確認が必要。どう考えても3日では、じっくりと校正・確認ができないと思うよ。
営業日ベースで最低7日間、つまり水曜日に提出するなら翌々週の月曜日の戻しにしたいね。
お客様の繁忙期や、確認する方が出張だとか状況を加味して計画しないとね。
担当者さんが校正・確認する時間をゆったりとってないと、結果的に後の工程にしわ寄せがいくから、前の工程ほど校正する期間に余裕を持たせる必要があるんだ。

ルーキー ふ~む。いろんな方が関わっていると、調整が難しい…


万一のミスや事故…備えあれば憂いなし!

ルーキー たしか、このパンフレットは展示会で使うって言ってたな。前日の夕方くらいに納品できればいいっすよね?

ベテラン そりゃあ、何事もなければね。ただ、今回のパンフレットは展示会当日に間に合わなければ、大変なことになってしまうよね。
例えば、印刷工程で事故が発生する。あるいは台風で納品が遅れる、なんてことも想定しておかないと。
もし刷り直しになったとしても当日に間に合うくらい、余地があった方がよさそうだね。
これらはたしかに不可抗力かも知れないけど、事前に計画できれば防ぐことができる。
デザイナーとしてお客様との信頼関係を築く上でも重要なことだよ。

ルーキー そうか!いくら良い制作物でも、見てもらえなければ意味ないですものね。備えあれば憂いなし!ってわけですね。



制作物のスケジュールづくりでは、納品から逆算して余裕のある日程調整が肝心。
お客様の立場で考えることが大事です。

担当者だけでなく、他部署の方の確認など調整もふまえ「提出~戻し」の期間には、特に配慮が必要です。

特に取材・撮影は日時を設定しなければならないため、できるだけ前倒しで調整します。

余裕のあるスケジュールは、制作物の品質の高さに比例します。
デザイナーとして「段取り力」を身につけることは、顧客満足度の向上につながります。

PointPoint

● 取材・撮影の日程は、できるだけ事前に決定しておく
● カンプ(出力見本)の「提出~戻し」の期間は余裕を持つ
● 制作物の利用機会を考慮して、たしかな納品日を設定

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