販売促進広報PRコピーライティング 「売れる!文章術(セールスコピーライティング)」で広告宣伝力を向上② 16.04.22 前回の①では、コピーライティングの重要性、レスポンス型コピーの概念をお伝えしました。後半となる今回は、コピーの基本的な知識や構成についてお話しするとともに、お客様が読みたくなるコピーを書くための基本技法に着目。特にB to B企業で必要なテクニックを中心に、効果的な手法をご紹介します。ライティングの基本技法ここでは、コピーの構成について考えてみたい。コピーはヘッドライン、ボディ、オファーという大きく3つのパーツで構成されることが多い。ビジネスでは一般的に「結論を先に述べよ」というルールがある。しかし読ませるコピーを書くには、「次を読みたくさせよ」がポイントだ。必ずしも結論は最初でなくて構わない。人は感情で購入を決め、理屈で正当化するといわれる。特にヘッドラインでは論理的な結論よりも、お客様の感情に訴えることが重要だ。■ヘッドラインヘッドラインはキャッチとリードで構成される。最大の目的は、ボディを読む気にさせること。すべてを語る必要はなく、お客様の注意を惹き関心を抱かせ、ボディへのスムーズな導線が求められる。インパクトは大事だが、胡散臭いのは逆効果だ。例えば「史上最大の」「世界初」などの言葉は、安易に使用すると信頼を損ねる可能性が高い。■ボディボディは最も長い文章となるため、複数のパラグラフ(段落)で構成される。あまりに多くなる場合は、小見出しなどで区切りをつけると読みやすくなるが、捨てる勇気も必要だ。ここでもヘッドラインと同様、次のパラグラフを読む気にさせることが大事。そのため、徹底してお客様視点でメリットを訴求する。1つのパラグラフで1テーマが基本。また、簡潔に書くことも忘れてはならない。①センテンスは短くする②長文と短文を織り交ぜる③なくても通じる言葉を省く④体言止めで言い切るこれらに配慮すれば文章にリズムが生まれ、読みやすくなる。■オファー最後にオファー。広告コピーを読んだお客様に、アクションを促すことを目的とする。資料請求、成功事例、無料お試し、セミナー参加など企業が扱う商品・サービスにより異なる。ただし単なるお問い合わせは効果的ではないので、お客様がメリットを感じる物理的なオファーを用意したい。基本構造を理解すれば、あらゆる商品・サービスに応用可能。効果的なコピーには「型」があり、その基本構造を身につければ応用が可能だ。マーケティングをかじった方は「AIDMAの法則」や「QUESTの法則」などを聞いたことがあるかも知れない。ここでは、神田昌典さんが提唱する「PASONAの法則」と、有田憲史さんの「説得のシナリオ」をご紹介したい。PASONAの法則は、顧客の購買心理のプロセスに沿った文章構成の流れを表したもの。マーケティング界で数多くの伝説を作ってきた神田昌典さんが提唱し、日本のセールスコピーライターやWebマーケター、中小企業経営者に多大な影響を及ぼしてきた。お客様の課題に共感を示し、解決策を提示。信頼を獲得し、お客様とのスムーズな接点を生み出す手法は非常に効果的だ。※稼ぐ言葉の法則(神田昌典 著/ダイヤモンド社 刊)より引用コピーライターの有田憲史さんによる「説得のシナリオ」も大変分かりやすい文章構成だ。これはボディでメリットを訴求する際などに適しているかも知れない。※「売る」文章51の技(有田憲史 著/株式会社翔泳社 刊)より引用どの法則を使うべきかの正解はない。ただし、コピーの基本構造には型があり、これを習得することが近道だということをお伝えしたい。やみくもに文章を書くのは非効率だし、コピーはクリエイティブではなくサイエンスだ。誰にでも身につけられるスキルだと断言できる。お客様の関心をさらに高めるための“読ませる”文章技法とは。お客様視点でメリットを伝えることは重要だが、これを証明することも忘れてはならない。信頼を獲得するには、客観的事実が最も効果的だ。データや統計、ユーザーの声、有名企業との取引実績、メディアへの露出、受賞歴や資格、権威ある団体からの推薦など、さまざまな表現方法がある。前項でコピーはサイエンスだと書いたが、あまりに論理的で堅過ぎる文章は好ましくない。内容は論理的で、アウトプットは人間味のある方がお客様にとって自然体で読める。フレンドリーな会話調で書くのもオススメだ。「B to Bは相手が企業だから、失礼にならないか…」そんな意見もあるが、たとえB to Bでも担当者は一人の人間である。むしろ親しみある表現の方が効果的な場合も多い(ただし扱う商品やターゲットによるが)。特にB to B企業にとって戒めたいのが、専門用語を使うこと。技術的な記述が出るのはやむを得ない場合もあるが、基本的に中学生でも理解できるやさしいコピー作成を心がけたい。その他のテクニックとして、比喩表現がある。例え話は、難しい内容を容易にするものだ。オノマトペ(擬音や擬声)を使う、旬の話題を借用する、ネーミングを短縮するなどの方法も試みてほしい。また、すべてをコピーだけで表現する必要はない。デザインの領域になるが、グラフィックを使えばひと目で理解できる場合も多いからだ。写真、イラスト、チャート、漫画、インフォグラフィックなど読者の理解を助ける手法により、効果的な広告が仕上がるはずだ。くり返しになるが、コピーの役割はますます重要になっている。伝わりづらい商品・サービスを扱うB to B企業は多い。セールスコピーライティングの技術を、ぜひ販売促進に役立てていただきたい。 Point ●コピーはヘッドライン、ボディ、オファーの3つのパーツで構成される。●ヘッドラインとボディは、次を読みたくなるような表現・構成を心がける。●お客様視点で魅力のあるオファーを提示し、アクションを促す。●コピーはクリエイティブではなくサイエンス。基本となる「型」を習得する。●データ・統計・ユーザーの声など客観的事実を伝え、お客様の信頼を獲得。●効果的な広告づくりにはコピーだけでなく、グラフィックの活用も視野に入れる。 関連記事 統合報告書はじめの一歩vol.02 支援会社からよい企画を引き出す!... 優良顧客を獲得し売上アップ!B to Bマーケティング①[基本知識]... Webの壁[マーケティングで売上アップ/その①]SEOとSEM 変わる!法人営業~コンテンツ・ライティングの要点~
前回の①では、コピーライティングの重要性、レスポンス型コピーの概念をお伝えしました。
後半となる今回は、コピーの基本的な知識や構成についてお話しするとともに、
お客様が読みたくなるコピーを書くための基本技法に着目。
特にB to B企業で必要なテクニックを中心に、効果的な手法をご紹介します。
ライティングの基本技法
ここでは、コピーの構成について考えてみたい。
コピーはヘッドライン、ボディ、オファーという大きく3つのパーツで構成されることが多い。
ビジネスでは一般的に「結論を先に述べよ」というルールがある。
しかし読ませるコピーを書くには、「次を読みたくさせよ」がポイントだ。
必ずしも結論は最初でなくて構わない。
人は感情で購入を決め、理屈で正当化するといわれる。
特にヘッドラインでは論理的な結論よりも、お客様の感情に訴えることが重要だ。
■ヘッドライン
ヘッドラインはキャッチとリードで構成される。最大の目的は、ボディを読む気にさせること。
すべてを語る必要はなく、お客様の注意を惹き関心を抱かせ、ボディへのスムーズな導線が求められる。
インパクトは大事だが、胡散臭いのは逆効果だ。
例えば「史上最大の」「世界初」などの言葉は、安易に使用すると信頼を損ねる可能性が高い。
■ボディ
ボディは最も長い文章となるため、複数のパラグラフ(段落)で構成される。
あまりに多くなる場合は、小見出しなどで区切りをつけると読みやすくなるが、捨てる勇気も必要だ。
ここでもヘッドラインと同様、次のパラグラフを読む気にさせることが大事。
そのため、徹底してお客様視点でメリットを訴求する。
1つのパラグラフで1テーマが基本。
また、簡潔に書くことも忘れてはならない。
①センテンスは短くする
②長文と短文を織り交ぜる
③なくても通じる言葉を省く
④体言止めで言い切る
これらに配慮すれば文章にリズムが生まれ、読みやすくなる。
■オファー
最後にオファー。
広告コピーを読んだお客様に、アクションを促すことを目的とする。
資料請求、成功事例、無料お試し、セミナー参加など企業が扱う商品・サービスにより異なる。
ただし単なるお問い合わせは効果的ではないので、お客様がメリットを感じる物理的なオファーを用意したい。
基本構造を理解すれば、あらゆる商品・サービスに応用可能。
効果的なコピーには「型」があり、その基本構造を身につければ応用が可能だ。
マーケティングをかじった方は「AIDMAの法則」や「QUESTの法則」などを聞いたことがあるかも知れない。
ここでは、神田昌典さんが提唱する「PASONAの法則」と、有田憲史さんの「説得のシナリオ」をご紹介したい。
PASONAの法則は、顧客の購買心理のプロセスに沿った文章構成の流れを表したもの。
マーケティング界で数多くの伝説を作ってきた神田昌典さんが提唱し、日本のセールスコピーライターやWebマーケター、中小企業経営者に多大な影響を及ぼしてきた。
お客様の課題に共感を示し、解決策を提示。信頼を獲得し、お客様とのスムーズな接点を生み出す手法は非常に効果的だ。
※稼ぐ言葉の法則(神田昌典 著/ダイヤモンド社 刊)より引用
コピーライターの有田憲史さんによる「説得のシナリオ」も大変分かりやすい文章構成だ。
これはボディでメリットを訴求する際などに適しているかも知れない。
※「売る」文章51の技(有田憲史 著/株式会社翔泳社 刊)より引用
どの法則を使うべきかの正解はない。
ただし、コピーの基本構造には型があり、これを習得することが近道だということをお伝えしたい。
やみくもに文章を書くのは非効率だし、コピーはクリエイティブではなくサイエンスだ。
誰にでも身につけられるスキルだと断言できる。
お客様の関心をさらに高めるための“読ませる”文章技法とは。
お客様視点でメリットを伝えることは重要だが、これを証明することも忘れてはならない。
信頼を獲得するには、客観的事実が最も効果的だ。
データや統計、ユーザーの声、有名企業との取引実績、メディアへの露出、受賞歴や資格、権威ある団体からの推薦など、さまざまな表現方法がある。
前項でコピーはサイエンスだと書いたが、あまりに論理的で堅過ぎる文章は好ましくない。
内容は論理的で、アウトプットは人間味のある方がお客様にとって自然体で読める。
フレンドリーな会話調で書くのもオススメだ。
「B to Bは相手が企業だから、失礼にならないか…」
そんな意見もあるが、たとえB to Bでも担当者は一人の人間である。
むしろ親しみある表現の方が効果的な場合も多い(ただし扱う商品やターゲットによるが)。
特にB to B企業にとって戒めたいのが、専門用語を使うこと。
技術的な記述が出るのはやむを得ない場合もあるが、基本的に中学生でも理解できるやさしいコピー作成を心がけたい。
その他のテクニックとして、比喩表現がある。
例え話は、難しい内容を容易にするものだ。
オノマトペ(擬音や擬声)を使う、旬の話題を借用する、ネーミングを短縮するなどの方法も試みてほしい。
また、すべてをコピーだけで表現する必要はない。
デザインの領域になるが、グラフィックを使えばひと目で理解できる場合も多いからだ。
写真、イラスト、チャート、漫画、インフォグラフィックなど読者の理解を助ける手法により、効果的な広告が仕上がるはずだ。
くり返しになるが、コピーの役割はますます重要になっている。
伝わりづらい商品・サービスを扱うB to B企業は多い。
セールスコピーライティングの技術を、ぜひ販売促進に役立てていただきたい。