アドバンド株式会社

Webの抱える重大な弱点とは?~マス媒体が中心的存在であり続ける理由~

20.05.19
Webの抱える重大な弱点とは?~マス媒体が中心的存在であり続ける理由~

電通が3月11日に発表した「日本の広告費」の発表によると、国内で一年間に
使われた広告費の総計のうち、1兆8612億円のテレビ広告費に対し、
インターネット広告費は2兆1048億円と追い抜く結果となりました。
果たして、日本の中心メディアは、マス媒体にからWebに移行してしまうのでしょうか。
これらの違いや、強み・弱みについて考えてみたいと思います。

安価で手間いらず、スピーディーなWeb媒体


たしかにWebはマス媒体にない強みを持っています。
以下3点、順を追ってご説明します。

①安価で簡単に情報発信が可能
資金に乏しい中小企業でも、Web広告なら簡単に出稿できます。
なかでも最も手軽な方法が、SNS広告です。
今回の新型コロナウイルス騒動のなか、営業を自粛する店舗が、SNS広告を用いて
顧客を通販サイトへ誘導して購買を促す事例も多く、宣伝効果も申し分ありません。

②SEOや検索連動型広告が効果的 
評判がいい歯医者を知りたい。ランチがお得なレストランを知りたい。
そう思っても、マス媒体では情報を手に入れることはできません。
そこで人々の多くは、Web上でほしい商品や地域などのキーワードを入力して、
検索します。この検索機能において特定のワードが用いられた際、自社の広告を
ユーザーの画面に表示させる「検索連動型広告」は、商品を探している顧客に
直接知らせることができるため、とても効率的です。
加えて、広告に投資しなくても、自社のWebページをユーザーに合わせ上位表示させる
SEO対策をすれば、CVを上げることができます。

③「旬」を逃さずスピーディーに伝達
テレビでコマーシャルを打ち出す、新聞に広告を掲載する、となると費用と同時に、
時間もかかります。
一方、Web広告は、準備にはお金もかからず、スピーディーな広告出稿が可能。
絶好のチャンスを逃すことはありません。
リアルタイム性の高さは、Web広告の強みといえるでしょう。

情報量が膨大で、信頼性に乏しいのが弱点


これまで述べてきたように、メリットばかりのWeb媒体ですが、
同時にマス媒体にはない3つの弱みも抱えています。

①高度なリテラシーが要求される
インターネットは、誰しもが簡単に、安価で情報を発信できる媒体。
そのため、数が膨大で、少なからず「嘘の情報」も含まれています。
ところがユーザーの全員が、情報を取捨選択するのに必要なリテラシーを
持ち合わせているわけではありません。
つまり顧客はWeb上の膨大な選択肢のなかから、正しい情報を見つける
知性が求められます。

②仮説の情報が真実のように掲載されている
Webには検討しつくす前の、仮説でしかない情報が数多く掲載されているという
問題点もあります。コロナ騒動でも、「特定の食品に予防効果がある」
「近所に感染者がいるらしい」といった、十分な検討がなされていない情報が流れ、
買い占めや風評被害が発生した例も存在しています。
つまり、時間をかけて取材し、情報収集してつくられたマス媒体に比べ、
信ぴょう性が薄いことは否めません。

③匿名性が高く責任の所在が曖昧
信頼性が低い情報やデマが広まる大きな原因の一つに「インターネットの匿名性」が
あげられます。マス媒体と違い、Webでは顔も名前も立場も明かさずに
発言できるため、責任の所在が曖昧です。これをいいことに、
自分に都合の良い情報だけを発信し、他人を騙し利益を得る人も存在します。
例えば、匿名で閲覧数を稼ぐ「アドフラウド」被害額は、年間100億円を超えます。
匿名性を悪用した広告だけでなく、代金を支払ったのに商品が届かない、
購入のために登録した個人情報が不当に横流しされた、という犯罪につながる
ケースも増えているようです。

情報における「質」の向上が、Web媒体の課題


Webは利便性が高く、情報を素早く安価に発信することができる反面、
「顧客の不利益」を招く、「信用できない媒体」としての一面も持ち合わせています。
商品の広告など情報は、発信するだけでは意味がありません。
人の心を動かすめために何より大切なのは、両者の信頼関係です。
マス媒体並みの信頼を得られなければ、Webがメディアの中心的存在になることは
難しいでしょう。



Writing:Y.Y
アドバンド1年目 ライター
先輩たちのお力を借りてばかりで、返す見通しがつかなくなってきました

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