アドバンド株式会社

統合報告書はじめの一歩vol.02 支援会社からよい企画を引き出す! コンペの開き方

21.12.20
統合報告書はじめの一歩vol.02 支援会社からよい企画を引き出す! コンペの開き方

前回の記事では、「統合報告書を制作する際の支援会社の選び方」をご紹介しました。
(まだお読みでない方は、まずはvol.01をご覧ください)
今回は、支援会社を選ぶときによく行われる「コンペ」のコツについてお伝えします。


複数の会社の中からパートナーを決めるとき、主に2種類の方法があります。
ひとつは、信頼できる支援会社を指名して依頼する方法。
そしてもうひとつは、コンペで発注先を選定する方法です。

すでに付き合いがあり、自社の事業に対して理解がある会社があればそこに依頼するのが早いでしょう。
一方、コンペのメリットは、あらゆる提案の比較・検討した上で最適な会社を選べること。
しかし、やみくもに開催すると、求めていた内容とは異なる提案が出てきてしまう可能性があります。
そうなると比較も困難になり、自社にふさわしい会社を選ぶことができません。


この記事でコツを学び、充実したコンペを行いましょう。


コンペでは、オリエンテーションでの情報提供がカギ


コンペで発注先を決定し、キックオフを行うまでの流れは上記のようになります。

それではまずは、支援会社を決めるところまでを見ていきましょう。

① 各社にコンペへの参加を依頼

まずは各社に、コンペに参加してもらうよう依頼します。
依頼する際には、プレゼンテーションの場で用意してほしい項目を伝えます。
例えば、以下の項目をおさえておくとよいでしょう。

・制作実績
・制作体制
・納品までのスケジュール
・お見積もり
  ※イメージに近い冊子を提示し、「例えばこの冊子を作る場合にかかる金額は?」を
   尋ねると把握しやすいためオススメです
・コンサルティング・制作範囲
  ※会社によってカバーしてもらえる範囲は異なるため、しっかり確認しましょう

内容やデザインを作り込んでもらう場合、コンペ参加費を支払う必要があります。
よほどのことがなければ、おおまかな企画の提案に留めておくのがベターです。


② オリエンテーションの実施

コンペに参加してもらえる会社が揃ったら、こちらの要望を伝えるオリエンテーションを開きましょう。
伝えるのは主に以下の8項目です。

・統合報告書を制作する理由
・希望する冊子の雰囲気
・伝えたい企業イメージ
・制作を依頼する範囲(企画、取材・撮影、デザイン制作、文章作成など)
・依頼側の制作体制
・打ち合わせ、やりとりの方法
・予算
・納期


③ プレゼンテーションの実施

いよいよプレゼン。
依頼した項目をしっかり比較しつつ、少しでも疑問に思う点があれば質問しましょう!


④ 選考・決定

発注先を決めるフェーズです。
魅力的な企業が多く、なかなか選べないかもしれませんが、ここで選ぶ支援会社はいわば運命を共にするパートナーのような存在。徹底的に吟味しましょう。
価格を基準に選ぶこともあるかもしれませんが、見積金額がかなり低いところは、サポートしてくれる内容が少ないこともあります。
どの範囲まで請け負ってもらえるのか、再度確認しておくと安心です。

また、窓口を担当する社員の意見も重視しましょう。
毎回のやりとりを行うのは担当者。スムーズに話が進められそうな会社かどうかは大切なポイントになります。


決定後は、制作に向けてしっかり準備


さて、④までで支援してもらう会社を決めた後は、実際に制作を進めるための具体的な企画立案に移っていきます。
引き続き、手順を見ていきましょう。


⑤ 初回打ち合わせ(キックオフ)

発注を決めた会社と、初回打ち合わせを行います。
主な内容はこちらです。

・プロジェクトメンバーの顔合わせ
・会社の資料の提供(会社案内、社内報、社史など会社にまつわるあらゆるもの)

その後の進行を円滑に進めるために、疑問点はなるべく解消しておきましょう!


⑥ 内容・企画検討

初めて制作する場合は、自社のマテリアリティ(重要課題)や価値創造プロセスなど、掲載するコンテンツを決めることからスタート。
すでにコンテンツがあれば、支援会社に企画・ページ構成案を持ってきてもらい、検討したうえで内容を決定します。
その後は統合報告書の完成に向けて、取材や撮影、制作へと移っていきます。



いかがでしょうか?

今回は「支援会社からよい企画を引き出すコンペのコツ」をお伝えしました。
ポイントをしっかり把握して、効果的なコンペを開催してくださいね!

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