アドバンド株式会社

優良顧客を獲得し売上アップ!B to Bマーケティング①[基本知識]

15.11.02
優良顧客を獲得し売上アップ!B to Bマーケティング①[基本知識]

企業間取引である「B to B」において、質の高いリード※を獲得することはマーケティング最大の目的ですが、その手法が大きく変化してきました。今回から2回にわたり、「B to Bマーケティング」をテーマに、基本的な考え方とリード獲得の方法についてお話したいと思います。

※リード…見込客のこと。潜在顧客とは異なり、社名・部署・担当者名・住所・電話番号・メールアドレスなど、なんらかの顧客情報を取得済みだが、まだ成約にいたっていない顧客。


B to Bマーケティングの成功には、
購買プロセスの仕組み化と顧客心理の理解が必要

B to BとB to Cとのちがい

本題に入る前に、B to Bの基本知識をおさらいしておきたい。

一般消費者を顧客とするB to Cと、企業など団体を顧客とするB to B。これらのちがいは何だろうか。

1点目は、個人の好みや経済状況だけで購買を決めるB to Cとは異なり、B to Bは担当者だけでなく上司・決裁者など組織的な意思決定となることが挙げられる。

つまり、関わる人数が多いということだ。

2点目は、購買決定までの工程が多く、期間も長くなることが挙げられる。
社内向け企画書の作成、稟議、会議での検討などプロセスがとても複雑だ。

また、嗜好や直感ではなく、論理的な検討が重視される点も見過ごせない。

企業には改善すべき課題が無数にあり、年間予算とにらめっこしながら課題の優先順位を決め、その上位から予算をつけて実行に移す。
そのため売る側としては顧客企業に対し、購買のメリットを分かりやすく説明し、優先度を高める工夫が必要となる。

導入後のベネフィット、コスト削減効果、リスクの回避など、その効果を論理的に伝えるスキルが必要だ。




買い手側の変化への対応

次に、B to B商品・サービスを導入する、買い手側の立場を考えてみる。
先に伝えたように、担当者は購買の決定に対して、上司や決裁者の同意や承認が必要となる。
そのためには当然、事前の情報収集が欠かせない。
以前ならこういう時、営業マンから直接話を聞く、展示会やセミナーに参加する、などの行動をとるのが普通だった。

ところがこの10年で、その動きが大きく変化している。
第一段階では、圧倒的にWebサイトから情報収集する企業が増えてきたのだ。

これには、検索が容易になったことだけでなく、動画や音声などリッチコンテンツも含めたWebの技術革新が寄与している。


以前であれば、売り手側のB to Bマーケティング担当者の仕事といえば、展示会やセミナーの企画運営、カタログや商品サイトの制作、業界誌やマス媒体への広告出稿だった。

これら右肩上がりの時代に功を奏したマスの広告宣伝は、費用対効果が小さくなっている。
ターゲット顧客を見つけ出し、的確な情報・メッセージを伝え、効率的に商談へと進めるには、これまでの常識が通用しにくくなっているのだ。

また近年、日本を含む先進諸国では商品・サービスが多様化しており、その価値を正確に伝えることが非常に難しくなっている。

営業マンの人間性や軽妙なトーク術、直感など属人的な要素に頼らない、マーケティングプロセスの仕組み化が必要なのである。


PointPoint

[顧客に自社製品を論理的にPRする方法]

① 有益性 … 解決できる課題や悩み、得られるベネフィット
② 重要性 … 費用対効果、社会や政策の変化への対応
③ 緊急性 … 現状維持のリスク、導入しない場合の機会損失
④ 信頼性 … 導入企業の実績や効果、お客様の声
⑤ 優位性 … 競合他社製品との比較、自社製品の特長や希少性

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